お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
「親父に本当のことを話そう、優里のお母さんの気持ちを引き止められなかった親父の責任だ」

「でも、私はお父様を裏切った母の娘よ、陸との結婚は許してもらえないよ」

「大丈夫、俺が親父を説得する、優里はなにも心配せず、俺についてくればいい」

「陸」

「でも、優里は今まで一人で抱えて我慢して、辛かったな、ごめん、俺はなにも覚えていなくて」

「陸、そんなことないよ、陸だって記憶を失うくらい、悩んで苦しんだんだから」

「でも、重要なことを話してくれたおばさんに感謝だな」

「うん」

急に陸の顔が近づいてきてチュッとキスされた。

「陸、急にびっくりするでしょ」
「だって、俺が優里にキスしても、なんの問題もないだろう」

「それはそうだけど……」

「親父と優里のDNA鑑定が先決だな」

「そうだね」

俺は東京に戻った、優里も一緒にと思ったが、店のこともあるし、優里はおばさんのところがなにかと便利だと判断し、北海道に残ってもらった。

俺は早速親父と話すことにした。

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