お前を地の果てまで追いかける〜御曹司の決意
陸はそう告げると、私にニッコリ微笑んで、駐車場に向かった。

「あの、ドライブって、仕事中ですが」

「いいから、いいから」

陸はそう言って私を車の助手席にエスコートしてくれた。

もしかして、私が泣いていたから気分転換に誘ってくれたの?

でも、それは社員思いの社長としての言動?

それとも……

私は大きく首を左右に振ってないないと自分に言い聞かせた。

優里、期待なんかしちゃダメだよ。

二年前の事忘れたの?はっきり私は振られたんだから。

いやだ、また涙が出て来ちゃった、どうしよう。

「森川さん、大丈夫?」

陸に覗き込まれて、二年前に戻ったような錯覚に陥った。

そして、とんでもない事を口走ってしまった。

「陸、なんで私は振られたの?」

「えっ、森川さん、振られたの?信じられないな」

私は我に返った。私ったら何を言ってるんだろう。

「すみません、忘れてください、私、変な事言っちゃって」

「なんかわかんないけど、森川さんを振るなんて、その彼今頃後悔してるかも」

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