私(俺)の不器用な愛情表現【番外編】



私とマネージャーの樹里(いつき)ちゃんは円盤投げの補助員で、煌くんは補助員をしてる時間に3000scだった。




応援できないなーなんて思った。




そして、円盤投げが終わって片付けをしている時に


「ところで、合田くんってどれ?」


って樹里ちゃんに聞かれて。



もう少しで前を通る、1位の人だと教えた。





しんどいはずだし、私は髪の毛をバッサリ切っていたにも関わらず、煌くんは、前を通る時に顔ごとこちらに向けてきた。




ドキッ!



野々村くんとは違って、嬉しいのと感動というか。




煌くんも私の事見てくれてるんだ!って気持ちになる。


















1位でゴールしたあと。



私の方に振り向いて、すごい笑顔で見てきた。




『俺、やりましたよ!1位になりました!褒めてください。』


そう言ってるように見えてならなかった。




私も煌くんの力になれてるかな。って思った。





だけど、それと同時に。



やっぱり私と煌くんとでは住む世界が違う気がした。




だから。声はかけられなかった。




ただ、この思い出と。煌くんを目に焼き付けておこうと思った。




この思い出がある限り、どんな事があっても。頑張れるはずだと思ったから。



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