私(俺)の不器用な愛情表現【番外編】
社会人
就職して、4ヶ月がたった頃。
私は煌くんに顔がよく似た人と付き合った。
煌くんにもう会えない気がしたから。
煌くんは。私と離れて、市内の方によく行くようになったりしてたのに。
忘れてたの。煌くんは私に会えるように私が居そうなところに行くって。
絶対に会えそうなところに住むって。
今思えば、信じて、自信もってれば。そう思う。
私のタイプな人は、聞かれると絶対に煌くんの容姿になる。
色黒で坊主に近くて。目は細く、細マッチョ。
性格だと煌くんみたいに。
些細なアプローチに気づいて受け止めて。
同じような靴を履いたり、スマホカバーも同じようなものにしたり。
着信音も同じにして。
リュックや水筒だって。
お揃いにできるものは極力同じようにする。
そして。話す時は必ず笑顔。
誰の愚痴も言わないような人。
いつだって、煌くんに似てる人を探してた。
だけどね、みんな違ったの。煌くんみたいに輝いてる人はいなくて。エースというか、存在感も感じられなくて。
どこにいても絶対に見つけられる人はいなかった。
相手は私のことを見つけることが出来ても。私は煌くん以外見つけられた試しがない。
その時点で煌くん以外無理って気づくべきだったけど。無理だった。
そして、同じように真似されても嫌悪感を感じないのは煌くんだけということも分かっていなかった。