総長やめたい!
プロローグ
プロローグ
殴り倒し、蹴り潰し、薙ぎ払いそれでも止まることなく押し寄せてくる学ランの群れに目眩がする。さっき殴られた時メリケンサックが食い込んだのだろう、頭からどくどくと血が流れる感覚がした。終わりのない暴力の渦に、意識が遠のきそうなるーーーーーー
「お前ら!何してるんだっ!おいちっさいの、大丈夫か⁈おまっ、頭から血ぃ出てんじゃん!」
澄んだ声色が突如として脳に割り込んでくる。
ぼんやりと自分の前に立ちはだかる人がみえた。
「あ゛ぁ?あんだテメェ…いきなり入ってきてんじゃねぇよ!!ぶっ殺す!」
こちらを心配そうに覗く唐突な乱入者の後ろで相手が鈍く光るものを大きく振りかぶったのが見えた。
「っ!危なーー「落ちんなよ。俺にしがみついてて」
耳元で爽やかな救世主の声が弾ける。
「⁈」
瞬間訪れる浮遊感。2、3歩後ろで鈍器がアスファルトにぶつかり変化する音がした。
「はっ⁈」
「へへ、俺足だけは速いんだ。驚いてるのはいいけどさ、揺れるからはやく口閉じないと舌噛むよ?」
慌てて口を閉じ上を見上げると、火に焼けた健康そうな顔がにっこりと笑っていた。
なぜかその笑顔に高鳴っている胸を誤魔化すように
あぁ、今俺お姫様抱っこされてんのかーーーー
と、ただ漠然と考えていた。
殴り倒し、蹴り潰し、薙ぎ払いそれでも止まることなく押し寄せてくる学ランの群れに目眩がする。さっき殴られた時メリケンサックが食い込んだのだろう、頭からどくどくと血が流れる感覚がした。終わりのない暴力の渦に、意識が遠のきそうなるーーーーーー
「お前ら!何してるんだっ!おいちっさいの、大丈夫か⁈おまっ、頭から血ぃ出てんじゃん!」
澄んだ声色が突如として脳に割り込んでくる。
ぼんやりと自分の前に立ちはだかる人がみえた。
「あ゛ぁ?あんだテメェ…いきなり入ってきてんじゃねぇよ!!ぶっ殺す!」
こちらを心配そうに覗く唐突な乱入者の後ろで相手が鈍く光るものを大きく振りかぶったのが見えた。
「っ!危なーー「落ちんなよ。俺にしがみついてて」
耳元で爽やかな救世主の声が弾ける。
「⁈」
瞬間訪れる浮遊感。2、3歩後ろで鈍器がアスファルトにぶつかり変化する音がした。
「はっ⁈」
「へへ、俺足だけは速いんだ。驚いてるのはいいけどさ、揺れるからはやく口閉じないと舌噛むよ?」
慌てて口を閉じ上を見上げると、火に焼けた健康そうな顔がにっこりと笑っていた。
なぜかその笑顔に高鳴っている胸を誤魔化すように
あぁ、今俺お姫様抱っこされてんのかーーーー
と、ただ漠然と考えていた。
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