クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
「自分も今週は出張の後処理の為、土曜は学校にいる予定です。気にせず利用して下さい。」
そう言って要はその場を離れて行った。

「紗奈ちゃん達、土曜日空いてる?
それぞれ持ち帰って最後土曜に貼り合わせて完成させよっか。まぁ。金曜日までに完成すればいいんだけど。バイトもあるでしょ?」

「僕、土曜日の午後はバイトが入ってるので、午前中までしかできません。」
石原君がメガネを人差し指で上げながら言う。

「私は夕方からだから問題無いけど、紗奈ちゃんは?」

「あっ、私はちょっと両立が難しくなりそうなので今のバイトは辞めようと思ってます。」

「大丈夫なの?」

「…他の融通の効くバイトが見つかったので。」
紗奈は嘘では無いがなんとなく後めたい気持ちになる。
「そうなんだ。良かったね。なんとなく疲れて見えたから心配だったんだよね。」

「…そんなに顔に出てましたか?」

「なんとなくね。元気なかったし。」

「もう、大丈夫ですので、土曜も何時からでも合わせられます。」

「じゃあ。よろしくねー。」

3人はその後、8時近くまで頑張って黙々と作業をこなした。

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