クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
「先生と仲が良いんですね。」
要のプライベートを見せてもらえて嬉しくて紗奈は思わず呟く。
「えっ?先生⁉︎
もしかして教え子⁉︎」
真田は、信じられない様な顔で要を見る。
「もう、お前は厨房に戻って早く作ってこい。」
不機嫌そうに要は言い放ち、シッシッと手を振り真田を追い払う。
去ってく真田の後ろ姿を見ながら紗奈は言う。
「ごめんなさい…。先生って呼ばない方が良かったですね…。」
シュンとなる。
「アイツに悪気はないから大丈夫だよ。
でも、2人の時くらいは名前で呼んで欲しい。」
気付けばさっきからずっと握りっぱなしの紗奈の手を撫でながら言う。
「か、か、要さん…。」
恥ずかしくなって真っ赤な顔を隠し俯く。
要も紗奈の手をパッと離し、口うぬに片手を当てて珍しくたじろぐ。
「ヤバイな、結構くる。」
紗奈は意味が分からず、首を傾げながら要をただ見つめていた。