クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
大学デビュー
朝、正門の前で優衣を待つ。
昨日、あれから優衣と会ったら3人の女子に囲まれて、髪やら服やらいろいろダメ出しされ、断りきれず流されて大学デビューとやらをする事になった。
三つ編みで縛っていた髪はすぐさま美容院に連れてかれ、ゆるふあ風の最新カットにされた。
髪色だけは今のままなんとか止めれたけど。
洋服も、編入祝いだと皆んなが要らない服を持ち寄り、
あーでも無いこーでも無いと着せ替え人形の様にされ、
1週間分のコーディネートが決まってしまった。
もちろん使わない教科書ももらえたから良かったけれど、
いつもと違う感じで落ち着かない。
美容院代で一万円の出費は痛いなぁ。
やっぱりナイトワークしか無いよな…。
「おっはよ〜。紗奈!
良い感じだよ。ちょー可愛い!」
結衣は朝からテンション高いなぁと若干引きながら作り笑いする。
学校内を歩きながら、教室の場所を教えてもらう。
「紗奈、堂々と行きなよ!
みんなより年上だからって気にしちゃダメだよ。
紗奈は可愛いんだから、友達だって彼氏だってすぐ出来るよ。」
「そ、そうかなぁ。
ガイダンス行けなかったから、
ちょっと不安なんだけど…。
それより、優衣に相談したい事があって、
あのね。
バイトなんだけど、この近くにナイトワーク出来るとこって無いかな?」
「えっ!!
紗奈がナイトワーク⁉︎
びっくりなんだけどー!!
大丈夫?
男慣れしてない紗奈が突然ナイトワーク⁉︎」
目を丸くして驚く
「優衣、シーー。声大きいから、
誰か知り合いで働いてる子とかいないかなぁ?」
「いるよ!
昨日いた芽衣が短期でバイトしてたはず。
聞いといてあげるから、お昼一緒に食べよ。また連絡するね。」
そう言って優衣はさっさと言ってしまった。
ここが教室かぁ。
さすがに広いな。
階段教室ってなんか大学って感じする。
どこ座っていいんだろ?
担任は白石先生?
とりあえず今日は教科事のオリエンテーションだから、せめて喋れる人だけでも作りたい。