クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
要の本音
紗奈はその後、1、2本満員電車を見送って、若干隙間の出来た電車に乗り込み帰路に着く。
カバンをぎゅっと抱き締めながら先程の北原先生の行動を思い出し赤面する。
握られた手が熱い。
先生の手は大きくて、紗奈の小さな手を簡単に包み込んでしまった。
北原先生に言われた通り電車を降りたらタクシーに乗り家に着く。
お腹が空いてる事も、夕飯を買うことも忘れてカバンから先生からもらった名刺と携帯を取り出して電話をする。
時刻は9時を少し回っていて、一瞬躊躇する。
緊張を逃す為に大きく深呼吸してから、通話ボタンを押す。
トゥルルル トゥルルル
電話が2回鳴って繋がる。
「はい。」
先生の落ち着いた声を聞き、心臓がドキドキと高鳴る。
「中山です。
今、家に帰って来ました。」
静かに告げると、
一息置いて
「良かったです。少し遅かったので心配しました。」
「ごめんなさい。電車が混んでて乗れなかったので何台か乗り過ごしてしまったんです。」
「うん。そんな気はしてたので、
気にしないで。
…俺が勝手に、心配してただけだから。」
カバンをぎゅっと抱き締めながら先程の北原先生の行動を思い出し赤面する。
握られた手が熱い。
先生の手は大きくて、紗奈の小さな手を簡単に包み込んでしまった。
北原先生に言われた通り電車を降りたらタクシーに乗り家に着く。
お腹が空いてる事も、夕飯を買うことも忘れてカバンから先生からもらった名刺と携帯を取り出して電話をする。
時刻は9時を少し回っていて、一瞬躊躇する。
緊張を逃す為に大きく深呼吸してから、通話ボタンを押す。
トゥルルル トゥルルル
電話が2回鳴って繋がる。
「はい。」
先生の落ち着いた声を聞き、心臓がドキドキと高鳴る。
「中山です。
今、家に帰って来ました。」
静かに告げると、
一息置いて
「良かったです。少し遅かったので心配しました。」
「ごめんなさい。電車が混んでて乗れなかったので何台か乗り過ごしてしまったんです。」
「うん。そんな気はしてたので、
気にしないで。
…俺が勝手に、心配してただけだから。」