クールな准教授は密かに彼女を溺愛する

トントントン。
とドアをノックする。

緊張気味にノブを握ろうとした時に、中からドアが開かれる。

「どうぞ。」
と、和かに北原先生が中に導いてれる。

「失礼します。」小さく頭を下げて研究室の中に入る。

「昼食はちゃんと食べましたか？」

「はい。今日は購買で買って外で食べたので早かったんです。」

紗奈は小さく微笑みを浮かべながら答える。

「先生は？お昼ご飯食べられましたか？」

「ええ、自分も購買で買ってきたので今食べていた所です。」

はっ、として紗奈は言う。
「すいません。早くき過ぎました。
気にせず食べてください。

あっ、これ差し入れです。」

ビニールに入ったペットボトルを差し出す。
中はペットボトルのコーヒーが、ブラックとカフェラテ2本入っている。

「先生、
甘いものは苦手ですか？
この前、コーヒーを何も淹れずに飲んでいたのでブラックの方がいいか迷ったので二つ買ってみたのですが…。」

「甘い物は嫌いじゃないですよ。
気遣いありがとうございます。」

そう言う細かい気遣いが出来るところがいいなと要は密かに思う。

「良かったです。」ホッとしたように微笑む。

「でも、一本は中山さんが飲んで下さい。」
と、要はカフェラテの方を差し出す。

「お手伝いをしてくれるのは貴方の方なので
手土産は不要ですよ。
次からは身一つで出来て下さい。」

「あっ…。はい、分かりました。」

これからも手伝いをお願いすると宣言するかの様な言いように紗奈は嬉しくなる。

「可愛いお手伝い券を頂きありがとうございます。大事に活用させてもらいますね。」