クールな准教授は密かに彼女を溺愛する

その日の放課後

授業を一通り終えて、要は研究室で一息付く。
何人かのゼミ生が、隣の書庫で整理をしてくれている。

要は紗奈からもらったペットボトルのブラックを大事に飲みながら、考える。

昼休みは紗奈と2人、あっと言う間に時間が過ぎた。
一緒にいると楽しくて、ずっと話していたくて、無意識に触れたくなって、出来るなら抱きしめたいと思う程に。


別れた側から、すぐ会いたくなる。

重症だな、っと自分でも思う。

あのファイル、帰ってこっそり見ているんだろうか。

学生時代に描いた、非現実的過ぎる設計を見て笑ってないだろうか。
実はラフスケッチより恥ずかしいのが入ってなかったか?今更ながら心配になる。

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