クールな准教授は密かに彼女を溺愛する

北原ゼミ始まる

書庫のお手伝いが終了して3ヶ月程経った。

ナイトワークも3ヶ月、なんとか頑張って続けている。

いろんな男性がやって来るので、嫌な事も沢山ある。全ては人生経験だとオーナーの小百合には言われた。
肩を抱かれたり、手を握られたり、セクハラまがいの事は日常茶飯。
初めは、嫌で泣きながら帰った事もあったけど…。

慣れとは怖いもので、今では引きつりながらも笑顔でかわせる様になった。


北原先生のゼミも1ヶ月前から始まって、もっと接点も増えるかと思ったが、2人きりになる事が無く、上手く話しかける勇気も出ない。

あれ以来、心無しか先生から避けられている気もする…。

お手伝い券もあれから一度も使われず、あの書庫での出来事はまるで夢だったかのように思われる。

ゼミの、今回のコンペは四年生のお手伝いが主で3人で1チームになって先輩のプランをより良くする手助けをする。

紗奈がチームになったのは、酒井美波先輩で数少ない女子の先輩だった。
もう1人は同学年の石原君、彼は専攻は違うが真面目でしっかり者なので頼りになる。
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