クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
「今週中に、模型作成を始めたいと思うので3人で買い出しに行きましょう。
明日の放課後、研究室集合でどう?
何か用事ある人いる?」
「すいません。
酒井先輩、私明日バイトが入ってて、夕方6時からなので途中で帰っても大丈夫ですか?」
「紗奈ちゃんバイトしてるんだ!
ゼミとの掛け持ち大変じゃない?
もちろん、先に帰ってくれて構わないよ。
石原君は大丈夫?」
「はい。大丈夫です。」
「じゃあ。明日、よろしくねー。
今日は早く帰ろ。
紗奈ちゃん駅まで一緒に行こうか。」
「はい。行きましょう。」
ニコリとほほえむ紗奈。
「いいねー。紗奈ちゃんの笑顔はいつ見ても癒されるわー。」
「そうですか?」
と、紗奈は笑って答え、北原先生にさようならと告げて、研究室から出る。
瞬間、先生と目線が一瞬合った。
心配顔してた?
北原先生は、普段からあまり感情が分からないけれど、何故かそう思う。
気軽に話しかけたいけれど、ゼミ生の手前それも出来なくてもどかしい日々だ。