クールな准教授は密かに彼女を溺愛する
彼女からの提案
「先生、明日お弁当ここで食べてもいいですか?」
紗奈は思い切って聞いてみる。
「ええ、自分は良いですけど、お友達はいいんですか?」
「最近、晶ちゃんはゼミの打ち合わせで一緒にお昼食べれなくて、松島君達も誘ってくれるんですけど…なんか食べ辛くて。」
「どうぞ。
こんな所で良かったらいつでも。」
要は嬉しさを押し殺しながら、平常心を装い言う。
戸惑いながら紗奈はもう一つ提案する。
「先生の分のお弁当も作っていいですか?」
上目遣いで伺いを立てる紗奈が可愛すぎて目を見張る。
「逆にいいんですか?
雑用を手伝ってもらうだけで充分なんですけど。」
彼女の負担になるのは困ると要は思う。
「1人分作るより材料が無駄にならないので助かるんです。」
嬉しそうに紗奈が言う。
「じゃあ。あなたの負担にならない程度でお願いします。」
要は内心かなり嬉しいが、顔には出さず落ち着いた口調で言う。
「はい。では、また明日よろしくお願いします。」
紗奈がペコっと頭を下げて帰っていった。