【短編】 『 朧月 』
 




月が どこにも出ていないのに


ほの明るい夜に




君は 僕と 別れた






葉桜から 時折 花びら 散る夜


君が告げた




『ごめんなさい』









『さよなら』




君の言葉を予感していた僕は




そう 告げるしかなかった






何故 理由を問わなかったのか




何故 引き止めなかったのか





後悔してる 僕は






僕は 君を 忘れることができないよ









 
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