恋がはじまる日

 そうこうしている間に試験の時間が近付き、二人とは別れた。


「絶対合格できます!応援してます!春にまた、会えるといいですね!」


 最後に女子生徒はそう笑って手を振った。赤の他人に、どうしてそこまで声を掛けられるのか。


「変なやつ」


 試験前に変な奴らに絡まれて疲労困憊ではあったが、数か月後、やはり俺はこの学校に通うことになるのであった。

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