【完結】私の夫は、絶賛不倫中
それからというもの、翼の帰りは毎日遅かった。仕事で残業だと言っていたから、私はそれを信じた。
翼が仕事で大きなプロジェクトを任されたと聞いたから、私はそのために翼を応援しようと決めた。
どんなに帰りが遅くても、ちゃんと私の作ったご飯は食べてくれた。週末は休みだから、私のために時間を作ってくれると約束してくれて、本当にその通りにしてくれた。
だから私は、それを信じて疑わなかったんだーーー。
でもそんなある日のこと。その日は一日雨予報で、前日の夜からからザーザーと強い雨が降り続いていた。
そんな中翼は、約束していた高校時代からの友人と出掛けるからと、朝九時頃に出掛けて行った。
今日は私も、元々繭子と映画を見に行く約束をしていたのだけど、繭子が風邪を引いて行けなくなったと前日の夜に連絡が来ていた。
なので繭子のことは心配だったけど、早く治してねと連絡を入れていた。
予定がなくなり、夫もいない私は、することがなくなり気晴らしに電車に乗って駅前にあるショッピングモールへと買い物に出掛けることにした。
電車を降りてすぐにショッピングモールだから、快適に買い物ができると思っていたのだけど……。