【完結】私の夫は、絶賛不倫中
二、三時間くらいショッピングモールに滞在し、気晴らしのショッピングを終えた私は、そこでとんでもない光景を目にしたーーー。
「……え?」
あれ……?あれ、って……。
「翼……?」
その姿は、よく知っている夫の翼に見える。背格好や今日着ている服、髪型、どう見ても翼に見える。
いや、あれはどう見ても翼にしか見えない。
「え……?」
でも翼の隣にいる人は、高校時代の友人と言っていた男性ではなく、紛れもなく女性だった。
「え……。誰……?」
あの女の人……誰? あの人が友人?ううん、違う……。
だって今日は、男性と友人と聞いていた。女性なんかじゃなかった……。
まさか……浮気? 翼は、浮気しているの?
色んな考えが頭の中を駆けめぐって、思考回路がおかしくなりそうだった。
「……え?」
そして翼の隣にいるその女性は……私のよく知っている人だったのだ。
「ウソッ……」
ウソでしょ……。あの女性は……。
「繭、子……?」
あの女性は、間違いなく繭子だった。
「なんで……」
どうして……。どうして繭子が、翼と一緒にいるの……?
ねぇ、どうして……。