黒い龍は小さな華を溺愛する。
1*
苦いキス
「やめてっ……痛い!」
一体何が起こっているのかわからない。
相羽(あいば)くんの家で一緒に勉強していただけなのに。
突然紙袋を頭から被せられ、目の前が真っ暗になった。
そして相羽くんだけだったはずなのに
誰かが私の腕を押さえつけている。
私は恐怖で頭が真っ白になった。
「あ……相羽く……ん?」
人間は恐怖に陥るとこんなにも声が出なくなるものなのか、蚊の鳴くような声しか出ない。
「ああ、手荒にしてごめんね?すぐ終わるから」
「……なにするの!?」
相羽くんの手なのか、誰の手なのかわからない。
着ていたワンピースを乱暴にめくり上げ、すべて脱がされた。
状況が全く理解できない私は、ガクガク震えが止まらず、なす術もなかった。
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