黒い龍は小さな華を溺愛する。

「わかりま……じゃなくて、わかったっ」


まだぎこちないけど少しずつ慣れないと。


「いーじゃん」と微笑みながら私の頭の上に手を置く常盤くん。


何気ないことなんだろうけど、私は慣れてないからいっぱいいっぱいで頭がパンクしそう。


こんなんで常盤くんの彼女が務まるんだろうか。


そういえば秋元さんが言ってたこと……聞いてもいいかな。


「あの、常盤くんって今まで彼女とかって……」


「彼女?前いたけどすぐ別れた。結局女なんてめんどくていらねーってなって」


そっか、常盤くんは面倒な女が嫌いなんだ……。


私も嫌われないようにしないと。


「でもいなきゃいねーで、他の女がうぜぇんだよな……」


ボソッとため息をつきながらつぶやいてる。

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