俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
「相馬総合病院は代々長男が継いでいるが、今の隆成を見れば、親族の誰ひとりとして反対する者はいないだろう」

両親たちはみんなすでに納得済みだったようで、彼のお父さまの言葉にためらいなくうなずいた。

「隆成さんはどう思っているんですか? この場では言いにくいかもしれないですが、正直な気持ちをおっしゃってください」

一縷の望みをかけて隆成さんに尋ねた。

私も隆成さんが嫌いだけれど、隆成さんも私を嫌いなはず。私たちは昔から気が合わなかった。彼も私と結婚なんかしたくないはずだ。

「そうですね。今すぐにでも千里さんと籍を入れたいくらいです」

隆成さんは一分の隙もない顔に、凶悪にも思える笑みを浮かべた。

待って、なにを言っているの?

「おお隆成、相当乗り気じゃないか」

「知らなかったよ、隆成くんがそこまで千里を気に入ってくれていたとは」

両家の父は声を弾ませて喜び合う。

「よかったわね、千里」

「隆成、千里ちゃんを幸せにするのよ」

母たちも安心した様子で、とてもうれしそうだ。

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