俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く～ドＳな旦那様の甘やかし政略結婚～

するとその結果、意気込みすぎて準備が大変なことになり、一年先になりそうだと母から言われた。いったいどれだけ派手な結婚式をするつもりなのだろう。

隆成さんは呆れていたけれど、私がそれでいいのならと了承してくれた。

ここまで来たらもう両親の好きにさせてあげようと思う。自分で言うのもなんだけれど、私はけっこう親孝行者かもしれない。

私と隆成さんの新婚生活は、私の父が所有している億ションの一室である、眺めのよい高層階の６ＬＤＫで始めることになった。

今日は一応、新婚生活初日だけれど、なんの特別感もない。ありふれた日常だ。

私が引っ越してきたのも昼過ぎだし、隆成さんは朝から仕事に行っていて、まだ帰っていない。

何事もなければ帰宅は午後六時頃になるとメッセージが届いていた。

隆成さんは帰国した翌日から相馬総合病院で働いている。少しでも休むと腕が錆びつくと言っていた。仕事に関しては、かなりストイックなようだ。

時計を見ると、時刻は午後四時だった。

そろそろ晩ごはんの準備を始めるために、真新しいペニンシュラキッチンに立つ。