俺様外科医は初恋妻に一途な愛を貫く~ドSな旦那様の甘やかし政略結婚~
言いたい放題口にして、隆成さんはバスルームに向かった。

その後ろ姿を見送りながら、わなわな震えてしまう。

「なにあれ! 最低!」

新妻が一生懸命作った初めての手料理を気持ち悪いですって?

ずけずけものを言う性格は、少しも変わっていない。

やっぱり大嫌いだと再認識した。

なんとか隆成さんとがんばっていこうと思っていたのに、早速意気喪失してしまう。

お風呂を出た彼が食事中、「味はおいしい」と褒めてくれても、もう喜べるはずもない。

初日からギスギスした食卓だ。

「ところで、ご相談があるのですが……」

食後、気を取り直し、隆成さんを見つめた。

「なんだ?」

「私も相馬総合病院で働かせてほしいんです。実は少し前に医療事務講座を受けて、資格を取得していて」

家で夫の帰りを待っているだけの妻は嫌だし、結婚後も社会の役に立ちたいという思いが強かったからだ。

隆成さんは妻が仕事をすることに対して、どういう考えを持っているのだろうか。

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