彼とはすれ違う運命
初めて関係を持った時には大和に彼女がいた。それでも彼と繋がった一夜はとても甘く、一度知ってしまうと忘れることはできなかった。
数回関係を持った後、大和はバイトを辞めた。
連絡先は敢えて交換していなかった。自然に関係が終わったことにホッとしたと同時に、身体の奥には大和が残した熱が残り、時折紗英をチリチリと焼いた。
次に大和と再開したのは就職活動の時だった。合同説明会で彼と会ったのだ。
大学も違う。連絡先も知らない。
丸2年も会っていなかった。
奇跡に近い偶然。
その時、付き合っていた男性がいたのにも関わらず、頭の中は大和でいっぱいになった。
身体の底に残ってた大和の残り香が紗英の身体を覆う。
それは大和も同じだったようだ。
一緒に来ていた彼氏にどういう言い訳をしたのかもう覚えていない。
ただ、大和に触れたくてたまらなかった。
早々に会場を後にし、近くのホテルで会っていなかった時間を埋めるように肌を重ねた。
「なんで彼氏いるんだよ。別れて俺を選べよ!」
終わったあとに不機嫌になりつつも大和はそう言った。
これが最初で唯一のチャンスだったのに、紗英は2年前のことを詰ることしか出来なかった。
「大和だって彼女と別れてくれなかったじゃん!」
そこからは言い合いになった。
甘い時間を過ごした後とは思えないくらいの怒声が飛び交う部屋。
会えない期間に積もり積もった熱が怒りになり、そのまま喧嘩別れ。
もう会うことはないと思っていたのに。
数回関係を持った後、大和はバイトを辞めた。
連絡先は敢えて交換していなかった。自然に関係が終わったことにホッとしたと同時に、身体の奥には大和が残した熱が残り、時折紗英をチリチリと焼いた。
次に大和と再開したのは就職活動の時だった。合同説明会で彼と会ったのだ。
大学も違う。連絡先も知らない。
丸2年も会っていなかった。
奇跡に近い偶然。
その時、付き合っていた男性がいたのにも関わらず、頭の中は大和でいっぱいになった。
身体の底に残ってた大和の残り香が紗英の身体を覆う。
それは大和も同じだったようだ。
一緒に来ていた彼氏にどういう言い訳をしたのかもう覚えていない。
ただ、大和に触れたくてたまらなかった。
早々に会場を後にし、近くのホテルで会っていなかった時間を埋めるように肌を重ねた。
「なんで彼氏いるんだよ。別れて俺を選べよ!」
終わったあとに不機嫌になりつつも大和はそう言った。
これが最初で唯一のチャンスだったのに、紗英は2年前のことを詰ることしか出来なかった。
「大和だって彼女と別れてくれなかったじゃん!」
そこからは言い合いになった。
甘い時間を過ごした後とは思えないくらいの怒声が飛び交う部屋。
会えない期間に積もり積もった熱が怒りになり、そのまま喧嘩別れ。
もう会うことはないと思っていたのに。