狂おしいほどに愛してる。
sideユリ
【会いたい】
何度そう画面に打ち込んで、そして消しただろう。
胸に広がる想いは、彼への恋心。
彼との出会いは小学生の頃。
私の両親の強い希望で私立の小学校を受験して入学した私の隣の席にいたのが、彼。
周りはお金持ちの子ばかりで萎縮していた庶民の私に、気さくに話しかけてきてくれたのが彼、チハヤだった。
エスカレーター式に進学した中学と高校。中学の卒業式の日に、チハヤから告白されて付き合うことになった。
高校生活は薔薇色そのものだった。
イケメンだと大人気だったチハヤ。私がそんな彼の隣にいていいのか不安だったけれど、そんなことを感じている暇もないくらいたくさんの愛を伝えてくれて、毎日が楽しくて。
優しくてかっこよくて面白い。そんなチハヤと一緒にいるのが私も心地良くて、大好きだった。
デートも、手を繋ぐのも、キスも、その先も。全部私の"初めて"はチハヤで埋め尽くされていて。
何年経っても大好きで、大学に進学してもそれは変わらなかった。