片恋プロセス
幸せが溢れる
結婚2周年記念。今日は私達の結婚式だ。
結婚式をしようと幸太が言って
くれた時、気持ちだけで充分だと
伝えたが、赤ちゃんがいるから
選べるドレスも限られてしまうけれど、
華のウエディングドレス姿が見たい、
みんなに華を自慢したいと言われた。
幸太はあの日から恥ずかしげもなく
ストレート思っている事を伝えて
くれる。しかも、産まれたら結婚式
どころではなくなってしまうかも
しれないし、落ち着いてやっと
結婚式が出来ると思ったら2人目が
出来るかも、とまで言うのだから。
ウエディング会場は華の気に入った所に
しようと幸太は言ってくれたが、
私の中では一択しかなかった。
もちろん“明日館”だ。幸太は色々な所、
見なくていいの?と言ってくれたが、
私にとって“明日館”は何処にだって
劣らない。幸太の原点であり、
私の長年の想いが通じた所。
大切な場所なのだ。
幸太は準備期間が短いのにも関わらず、
私に負担が掛からない様に積極的に
動いてくれた。妊娠中の結婚式で
問題はないか検診日に一緒に行き、
先生に事細かに注意事項を聞いていた。
父親学級や定期検診も出来る限り
行けるよう都合を合わせてくれた。
結婚式の準備は決める事が沢山あったが、幸太のお陰で楽しく進める事が出来た。
結婚式の打合せ最終日、打合せが
終わった後に幸太が少し歩こうと
手を引く。館内を出て明日館前の
芝生まで行くと、急にひざまずいた。
「幸太!?どうしたの?」
「華、遅くなってごめん。一生大事に
する。華の事、幸せに出来るよう努力
する。後悔はさせない。だから俺の手
を取って欲しい。結婚してください」
私が言った言葉…あの時、絶対に幸太は
私に恋愛感情はなかったはずだ。
それなのに覚えててくれてた。
言葉では言い表せないほどの喜びで、
目頭が熱くなるのが分かる。
返事をしようにも涙が頬に伝い、
拭いても拭いても涙が止まらない。
「…っ…はい。私も…っ幸太を…っ幸せに
出来るよう努力する…っ…後悔は
させない…っ」
幸太の手を取り、精一杯伝えた。
幸太は 指輪を取り、私の左手薬指に
はめ、抱きしめてくれた。
真っ白なウエディングドレスは刺繍と
ストーンがふんだんに施された
エンパイアだ。幸太は
“華、すっごいキレイ、よく似合ってる”
と言ってくれたが、
幸太のタキシード姿も今迄で
1番なんじゃないかと思える位、
カッコ良く似合っていた。
惚れ直したのは言うまでもない。
式の最中、幸太は“疲れてない?”
“お腹張らない?”“無理しないで”と
常に 気遣ってくれ、更には
“大丈夫かー”と私のお腹を撫でながら
赤ちゃんに向かって話し掛けて
くれていた。
そんな幸太を見て兄が“別人だな”と
若干呆れた様な顔をしており、私には
“お前の粘り勝ち。おめでとう”と
相変わらず口数少ないが
喜んでいてくれた。
大好きな場所で大好きな人と迎えた今日。
私は幸福感に包まれている。
結婚式をしようと幸太が言って
くれた時、気持ちだけで充分だと
伝えたが、赤ちゃんがいるから
選べるドレスも限られてしまうけれど、
華のウエディングドレス姿が見たい、
みんなに華を自慢したいと言われた。
幸太はあの日から恥ずかしげもなく
ストレート思っている事を伝えて
くれる。しかも、産まれたら結婚式
どころではなくなってしまうかも
しれないし、落ち着いてやっと
結婚式が出来ると思ったら2人目が
出来るかも、とまで言うのだから。
ウエディング会場は華の気に入った所に
しようと幸太は言ってくれたが、
私の中では一択しかなかった。
もちろん“明日館”だ。幸太は色々な所、
見なくていいの?と言ってくれたが、
私にとって“明日館”は何処にだって
劣らない。幸太の原点であり、
私の長年の想いが通じた所。
大切な場所なのだ。
幸太は準備期間が短いのにも関わらず、
私に負担が掛からない様に積極的に
動いてくれた。妊娠中の結婚式で
問題はないか検診日に一緒に行き、
先生に事細かに注意事項を聞いていた。
父親学級や定期検診も出来る限り
行けるよう都合を合わせてくれた。
結婚式の準備は決める事が沢山あったが、幸太のお陰で楽しく進める事が出来た。
結婚式の打合せ最終日、打合せが
終わった後に幸太が少し歩こうと
手を引く。館内を出て明日館前の
芝生まで行くと、急にひざまずいた。
「幸太!?どうしたの?」
「華、遅くなってごめん。一生大事に
する。華の事、幸せに出来るよう努力
する。後悔はさせない。だから俺の手
を取って欲しい。結婚してください」
私が言った言葉…あの時、絶対に幸太は
私に恋愛感情はなかったはずだ。
それなのに覚えててくれてた。
言葉では言い表せないほどの喜びで、
目頭が熱くなるのが分かる。
返事をしようにも涙が頬に伝い、
拭いても拭いても涙が止まらない。
「…っ…はい。私も…っ幸太を…っ幸せに
出来るよう努力する…っ…後悔は
させない…っ」
幸太の手を取り、精一杯伝えた。
幸太は 指輪を取り、私の左手薬指に
はめ、抱きしめてくれた。
真っ白なウエディングドレスは刺繍と
ストーンがふんだんに施された
エンパイアだ。幸太は
“華、すっごいキレイ、よく似合ってる”
と言ってくれたが、
幸太のタキシード姿も今迄で
1番なんじゃないかと思える位、
カッコ良く似合っていた。
惚れ直したのは言うまでもない。
式の最中、幸太は“疲れてない?”
“お腹張らない?”“無理しないで”と
常に 気遣ってくれ、更には
“大丈夫かー”と私のお腹を撫でながら
赤ちゃんに向かって話し掛けて
くれていた。
そんな幸太を見て兄が“別人だな”と
若干呆れた様な顔をしており、私には
“お前の粘り勝ち。おめでとう”と
相変わらず口数少ないが
喜んでいてくれた。
大好きな場所で大好きな人と迎えた今日。
私は幸福感に包まれている。