特等席〜私だけが知っている彼〜
テレビで活躍する芸能人ともしも付き合えたら、もしも一緒に暮らせたら、大好きな芸能人がいたら想像してしまうことがあるかもしれない。
だが想像ではなく、本当に芸能人と付き合って一緒に暮らしている女性がいる。それが甘織椿芽(あまおりつばめ)、保育士として働く二十二歳だ。
セキュリティ万全な高層マンションの一室で、椿芽は柔らかいソファに腰掛けて大きなテレビをジッと見入っていた。テレビには、あるアイドルグループに密着した番組が映し出されている。
『Roseのリーダーである五十鈴さんにとって、Roseはどんな存在ですか?』
番組スタッフが質問をすると、童話に登場する王子様のような衣装を着たマッシュヘアの男性がニコリと微笑む。
『そうですね……。僕にとってこのグループは、僕の人生にとって必要不可欠な存在です。このグループに入ったことで、僕の人生は大きく変わりました。今まで触れたことのない世界に触れて、自分の知らなかった自分を知れて、Roseは僕の大切な居場所です』
だが想像ではなく、本当に芸能人と付き合って一緒に暮らしている女性がいる。それが甘織椿芽(あまおりつばめ)、保育士として働く二十二歳だ。
セキュリティ万全な高層マンションの一室で、椿芽は柔らかいソファに腰掛けて大きなテレビをジッと見入っていた。テレビには、あるアイドルグループに密着した番組が映し出されている。
『Roseのリーダーである五十鈴さんにとって、Roseはどんな存在ですか?』
番組スタッフが質問をすると、童話に登場する王子様のような衣装を着たマッシュヘアの男性がニコリと微笑む。
『そうですね……。僕にとってこのグループは、僕の人生にとって必要不可欠な存在です。このグループに入ったことで、僕の人生は大きく変わりました。今まで触れたことのない世界に触れて、自分の知らなかった自分を知れて、Roseは僕の大切な居場所です』
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