特等席〜私だけが知っている彼〜
写真を全て封筒から出した後、椿芽は一枚の紙が封筒の中に入っていることに気付く。今までは写真しか入っていなかった。二つに折り畳まれた紙を封筒から取り出す。
「嫌ぁぁぁぁぁ!!」
紙にはまるで血のように赤い字で「死ね」と書かれていた。その文字が紙いっぱいにいくつも書かれている。椿芽の瞳から涙がこぼれ落ちた。
「五十鈴くん……」
椿芽は彼の名前を呟き、その目を閉じた。
「死ね」と書かれた手紙が届いた次の日から、ポストに隠し撮りの写真ではなく血のような赤い字で文字が書かれた紙が入れられるようになった。
「殺すぞ」
「五十鈴くんと別れろ」
「ブス」
「消えろ」
五十鈴と別れるように書かれている文を見た時、椿芽は五十鈴の熱狂的なファンが恋人の存在に気付いたのかと体を震わせる。もしも、自分の存在を世間に知られれば五十鈴が芸能界での居場所を失ってしまう。そんなことは許されない。
「五十鈴くんには、いつまでもみんなの五十鈴くんでいてほしい……」
「嫌ぁぁぁぁぁ!!」
紙にはまるで血のように赤い字で「死ね」と書かれていた。その文字が紙いっぱいにいくつも書かれている。椿芽の瞳から涙がこぼれ落ちた。
「五十鈴くん……」
椿芽は彼の名前を呟き、その目を閉じた。
「死ね」と書かれた手紙が届いた次の日から、ポストに隠し撮りの写真ではなく血のような赤い字で文字が書かれた紙が入れられるようになった。
「殺すぞ」
「五十鈴くんと別れろ」
「ブス」
「消えろ」
五十鈴と別れるように書かれている文を見た時、椿芽は五十鈴の熱狂的なファンが恋人の存在に気付いたのかと体を震わせる。もしも、自分の存在を世間に知られれば五十鈴が芸能界での居場所を失ってしまう。そんなことは許されない。
「五十鈴くんには、いつまでもみんなの五十鈴くんでいてほしい……」