スカーレットの悪女
ところが壱華に触れようと手を伸ばすと、志勇が壱華を抱き寄せて触れないように移動した。


は?なにしてんの?



「触んな」

「なんでよ」

「今は俺の壱華だ」

「は?」



謎理論をかまされて目が点になる。


でも壱華を撫でるその手つきが優しくて、もしかしたらなんて考えた。



「……案外、壱華に惚れてたりする?」

「あ?」

「壱華のこと、好き?」
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