スカーレットの悪女
年々ひどくなってきて、最近はパパがいないところで庇いきれなくなってきた。



「……実莉、教えてくれてありがとう。大丈夫、ふたりは僕が守るよ」



必死の訴えが功を奏し、パパは私を抱きしめて決意を固めたようだった。


そこからの行動は早かった。


1か月後、パパの大腸からポリープが見つかって切除したと話を聞いた。


大きさは2cmもあって、放っていたら大腸がんになってたかもしれないって。


たぶんこれでパパの死因につながるものは防げたはず。


そしてもうひとつ、本来の物語と変わった部分がある。


なんと、パパは離婚を決意した。
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