スカーレットの悪女
私と壱華の親権を勝ち取り、母親と美花は家を追い出された。


母親は最後まで離婚しないと食い下がったけど、弁護士がやり手だったみたいで離婚が成立した。


予想外だったけど、第一の試練を乗り越えたことに変わりはない。


これで壱華をいじめる継母と義理の姉はいなくなり、壱華は安全に幼少期を過ごすことができる。



そうして何事もなく平和に育ち、私は高校1年生、壱華は2年生になった。


本来は中卒で馬車馬のように働かされていた壱華は、今では高校に進学して毎日楽しく過ごしている。



「壱華、今日も綺麗だね。壱華が私のお姉ちゃんでよかった」

「実莉も可愛いよ、わたしの自慢の妹」



そしてお互い……立派なシスコンになった。
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