スカーレットの悪女
「……なんでもいいのか?」

「いいけどひとつだけ」



場を収めるだけの壱華の提案に、志勇はニタァ、と邪悪に笑った。


性欲旺盛な志勇の思いつくことなんてたかが知れてる。


でも、そんなの絶対ダメ!



「えっちなことはダメなんだから!絶対許さない!」

「み、実莉?声が大きい……!」

「半泣きじゃねえか、ざまあねえな」

「うわーん!悔しい!」



壱華の優しさに甘えて、結局志勇が得する結果になったことに納得いかない。


ふてくされた態度で睨みつけると、志勇は勝ち誇った顔で嬉しそうに笑った。
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