スカーレットの悪女
「みーちゃん、急に口数少なくなったじゃん。さては司水みたいな男がタイプ?」

「人んちで馬鹿みたいに騒ぐわけないでしょ」

「えー?どうかな。けど司水はやめた方がいいよ、女泣かせだから」

「だから、惚れたわけじゃないっての!」



うっかり口に出したら、颯馬に一目惚れしたと勘違いされてオモチャにされている。


思わず敬語が抜けたけど、そもそも兄の志勇にすら敬語使ってなかったなと思って、今後はタメ口で話すことにした。



「壱華、足元気をつけろよ」

「うん、ありがとう」



それにしても、颯馬がちょっかいかけてきてる間に、志勇がいい感じに壱華をエスコートしている。


だいたいさ、同棲して一緒に住んでるんだから、いくら壱華大好きでも妹がいるなら密着せずに、少しくらい妹に譲らない?


ほんっと壱華大好きだよね、まあ志勇が壱華に首ったけなら、全ての展開が好転するから良いけどさ。
< 152 / 807 >

この作品をシェア

pagetop