スカーレットの悪女
「こんにちは!おねえちゃんだぁれ?」

「初めまして、お姉ちゃんは実莉だよ」



まだ3歳なのにしっかり挨拶できて偉い。

しゃがんで目線を合わせ、挨拶を返す。


すると憂雅くんは笑った。陽だまりのようなあたたかい笑顔だった。



「みのり?かわいいなまえだね」

「ひぃ、かわいい……!守りたいこの笑顔……」

「だから全部心の声漏れてるって。独り言聞かれて恥ずかしい思いするのみーちゃんだからな」



胸を押さえてぎゅっと目をつぶる。


いいよ別に、変人だと思われようが私には壱華という最大の理解者がいる。


とにかく今の私は憂雅くんという天使に出会えて元気100倍だ。


まだ今日の任務をこなせてないから不安だったけど、何とかなりそうな気がしてきた。
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