スカーレットの悪女
「俺の周りには性的倒錯者が2人もいるのかよ、勘弁してくれ」

「だから違いますってば!俺は年上のエロいお姉さんが好みです!」

「お前の好みは聞いてねえんだよ」

「理不尽……!」

「あ?」

「な、なんでもないです」



志勇って性悪だよね。


あらぬ勘違いを解くためにタイプを暴露した力さんに対し、圧力かけて黙らせるなんてThe 理不尽って感じ。


颯馬も憂雅くんの頭を撫でながら後ろでケラケラ笑ってるだけだし。


まあ、助け舟出さない私が一番悪いけどね。



「実莉、お前もなんとか言ってくれよ。なんで急に抱きついてきた?」

「力さんに聞きたいことがあったから、追いかけたら勢い余って」



てへ、とぶりっ子みたいに笑うと力さんは盛大なため息をついた。
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