スカーレットの悪女
「珍しいね、志勇が潮崎に来るなんて」



滅多に来ない来客の登場に、理叶と光冴は立ち上がった。


私も腰を上げて志勇と向かい合う。


相変わらず黒スーツが似合う男だな。まったく容姿は抜群にいいんだから。



「来るに決まってるだろ」

「なに?そんなに私に会いたかったのぉ?」

「その声、気色悪いな」

「さっそく失礼過ぎない?」



だがしかし、こいつがいいのは容姿だけ。


他は俺様だしデリカシーないし嫌い。


じとっと志勇の目を見つめたけど、怒ったような表情をしているから疑問に思った。


志勇、からかいに来ただけじゃないな。
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