スカーレットの悪女
「来たな、一応出迎えておくか」

「で、神木を保護するって提案した言い出しっぺの実莉は?」



すると理叶と光冴が玄関から出てきた。


私の両隣に並んだから見えてるはずなのに、光冴はきょろきょろと辺りを見回す。



「ここにいますけど!?チビいじりやめてよね!」

「ああ、いたいた。今日も小さいな実莉」

「小さくない!152cmあるし!」

「152とか俺が小5の時の身長だわ」

「うるさいなあ、小さくて何が悪いの?」



いじってくる光冴に噛みつく。すると理叶が「実莉、前見ろ」と声をかけてきたから前を見た。


すると、目の前に色白でタレ目な癒し系イケメンが立っていた。


その隣には私と身長が変わらないショートヘアの女の子——じゃない、弟の凛太郎か。


あんまりに綺麗な顔してるから女の子に見えた。



「初めまして、神木です。お世話になります」

「ひぇぇっ!美形兄弟!」



癒し系イケメンが私たちに頭を下げ、目の前にいる2人が神木兄弟だと認知した。


そして私はおったまげて大声を上げてしまった。
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