スカーレットの悪女
1時間ほどして落ち着いた私は、応接間でそわそわしながら状況をうかがっていた凛太郎に頭を下げた。
「凛、ごめん突き飛ばして。怪我してない?」
「大丈夫です、実莉さんこそあの状況で助けて下さってありがとうございました」
凛太郎は私を気遣ってか、笑いかけて緊張をほぐそうとしてくれている。
凛太郎だって怖かったはずなのに。
「実莉さんが動いていなければ、もしかしたら流れ弾に当たっていたかもしれないから。
……実莉さんこそ、大丈夫ですか?」
「私も見ての通り、超元気!」
元気づけるために笑ってガッツポーズをしたけど、丸めた拳が震えていることに気がついた。
とっさに手を隠すと「無理しないでください」と逆に気を使わせる結果になってしまった。
「凛、ごめん突き飛ばして。怪我してない?」
「大丈夫です、実莉さんこそあの状況で助けて下さってありがとうございました」
凛太郎は私を気遣ってか、笑いかけて緊張をほぐそうとしてくれている。
凛太郎だって怖かったはずなのに。
「実莉さんが動いていなければ、もしかしたら流れ弾に当たっていたかもしれないから。
……実莉さんこそ、大丈夫ですか?」
「私も見ての通り、超元気!」
元気づけるために笑ってガッツポーズをしたけど、丸めた拳が震えていることに気がついた。
とっさに手を隠すと「無理しないでください」と逆に気を使わせる結果になってしまった。