スカーレットの悪女
「美人姉妹は分かるけど、どうやったらこんなおしとやかな姉ちゃんから、実莉みたいなはっちゃけた妹が生まれるんだよ」

「いい具合にバランス取れてるの！」

「あ、こら！今度は俺の服伸ばそうとするな！」



ムキになって光冴さんの服にとびついた実莉。


はっちゃけ過ぎた実莉がおかしくてかわいくて、人様のおうちの玄関先で声を出して笑った。


その後、組長さんに少し挨拶をしてさっそく涼と実莉が共同生活をしている離れにやってきた。



「すごい、広いね。開放感がある」

「でしょ？お父さんに頼んでリノベーションしてもらったの」



見た目は瓦造りの平屋だけど、内部は高い天井の北欧風な部屋だった。


爽やかな涼らしいインテリアに納得した。



「気に入ってもらえてよかった。楽しい1週間にしようね」



涼の綺麗な笑みに同調して、わたしは大きくうなずいた。
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