スカーレットの悪女
「でさ、あいつったら事あるごとに私に連絡してくるの。これって脈ありと思う?」



その日の夜、予定通りパジャマパーティーを決行した私たちは、リビングに集まってお菓子やジュースをつまみながらガールズトークを繰り広げていた。



「脈大アリに決まってんじゃん!見て、通知止まんないのウケる」

「ちょっとみーちゃん!なんで勝手に颯馬に私のパジャマ姿送ってるの!」

「へっへーん、だって颯馬に頼まれたんだもん」



涼は実は、颯馬さんの元カノだったらしく、まだ未練があるらしい。しかもお互いに。


道理で颯馬さんの口からよく『涼ちゃん』って言葉を耳にすると思った。


よりを戻したらいいと思うけど、一筋縄じゃいかないのが大人の恋愛だ。


うんうんと大きく相槌を打っていると、手元に置いていたわたしのスマホが鳴った


画面を覗き込むと、それは志勇からのメッセージだった。
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