スカーレットの悪女
「壱華、準備オッケー?」

「うん、いい感じ」



その日は夜更かしして、日付が変わるまで涼と“準備”をしていた。


実莉は健康優良児だから11時にはベッドに入って寝てしまった。


準備を終えて実莉の部屋にそっと入る。


すやすや寝息を立てているところ申し訳ないけど、実莉を起こすことにした。



「実莉、起きて」

「うーん、どうしたの?」

「実莉、大切なこと忘れてない?」

「……また何かやらかしてる!?」



実莉は目をこすりながら飛び起きた。


怒られるって勘違いしてるみたい。さては今日が8月19日だってこと忘れてる?



「誕生日おめでとう」



8月19日は特別な日。今日は実莉の誕生日だ。
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