スカーレットの悪女

安寧の日々

あれから裏社会の情勢は得に変革は起きず、何事もなく新年を迎えた。


今日は志勇たちに便乗して初詣に行く日。


朝から涼ちゃんに着付けをしてもらって、七五三ぶりに振袖を着させてもらった。


髪飾りは壱華のプレゼント、紅白の和風な菊の華だ。


着物の帯紐はそれに合わせて赤にした。



「あけおめことよろ!見たまえふたりとも!」



午前7時、私は起きたばかりの理叶と光冴に振袖姿を自慢しに向かった。



「……あけましておめでとう。新年早々元気だな」

「あけおめ、よく振袖で走れるね」



寝起きでふたりともテンションが低い。


もう少し褒めてくれてもいいのにと思うけど、寝起きにハイテンションで来られたら私もちょっと引くかも。
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