スカーレットの悪女
駐車場の入り口でこんなことしてる場合じゃないのに志勇は断固として入れてくれない。
壱華はツッコミを入れる気力がないのかぼーっとしている。
「剛さん運転席から開けて!」
「おい剛、このバカ引き離せ」
剛さんにお願いしたと同時に志勇から剛さんに命令が下り、結局剛さんは主である志勇の命令を優先してギアをパーキングに入れて渋々運転席から出てきた。
志勇はふんと鼻を鳴らした後、後部座席の窓を閉めた。
仕方ない。志勇の野郎が窓も閉めてしまったし、剛さんに買ってきたものを渡してオートロックの前で待つか。
「こら、実莉。いい子だからそんなことやめな」
運転席側に回って、車の外に体を出した剛さんに無言でレジ袋を差し出す。
「ん?差し入れか?優しいな実莉――」
中腰の状態で剛さんがそれを受け取った、その時だった。
壱華はツッコミを入れる気力がないのかぼーっとしている。
「剛さん運転席から開けて!」
「おい剛、このバカ引き離せ」
剛さんにお願いしたと同時に志勇から剛さんに命令が下り、結局剛さんは主である志勇の命令を優先してギアをパーキングに入れて渋々運転席から出てきた。
志勇はふんと鼻を鳴らした後、後部座席の窓を閉めた。
仕方ない。志勇の野郎が窓も閉めてしまったし、剛さんに買ってきたものを渡してオートロックの前で待つか。
「こら、実莉。いい子だからそんなことやめな」
運転席側に回って、車の外に体を出した剛さんに無言でレジ袋を差し出す。
「ん?差し入れか?優しいな実莉――」
中腰の状態で剛さんがそれを受け取った、その時だった。