スカーレットの悪女
結局こうやって目をつけられるんじゃ、14年間の苦労が水の泡だ。


まさかあの男がこんな形で関わってくるなんて。


ダメだ、諦めちゃダメ。考えないと、私がしっかりしないと。



「初めまして、相川実莉ちゃん」



必死に次の手を考え始めたその時、背後から突然話しかけられた。

足音と気配がなかった……誰?

振り返ると、そこにいたのはひとりの男。
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