スカーレットの悪女
開け放れた和室の中央に、明るい髪色の背の高い男が立っていた。
頭の位置が天井すれすれだ、おそらく190㎝はあるだろう。
「ようこそ、西雲の根城へ」
カシラと呼ばれたその男は、背を向けたまま声を発した。
その存在感に見合う、聞き取りやすくよく通る男の声。
聞く気がなくても注目させてしまうような、自信に満ちあふれた、そんな声。
うなじの部分を刈り上げた、ゆるくパーマのかかった髪。
青みがかった昼光色の電灯のもとでは銀髪に見えるけど、太陽のもとではきっと金髪に見えるのだろう。
明るい色だけど下品ではなく、むしろ覇気を感じさせて品があった。
まだ顔も見てないのに目が離せない。こんな経験は初めてだった。
やがて彼の顔がこちらにゆっくりと向けられた。
頭の位置が天井すれすれだ、おそらく190㎝はあるだろう。
「ようこそ、西雲の根城へ」
カシラと呼ばれたその男は、背を向けたまま声を発した。
その存在感に見合う、聞き取りやすくよく通る男の声。
聞く気がなくても注目させてしまうような、自信に満ちあふれた、そんな声。
うなじの部分を刈り上げた、ゆるくパーマのかかった髪。
青みがかった昼光色の電灯のもとでは銀髪に見えるけど、太陽のもとではきっと金髪に見えるのだろう。
明るい色だけど下品ではなく、むしろ覇気を感じさせて品があった。
まだ顔も見てないのに目が離せない。こんな経験は初めてだった。
やがて彼の顔がこちらにゆっくりと向けられた。