スカーレットの悪女
西雲会は江戸時代から400年以上続く組織。


跡継ぎは代々世襲君主制。その制度が400年崩れたことはなかった。


世襲君主制とは、血縁者から跡継ぎを選出する制度。


つまり、望月家の一員として生を受けた子どもは、強制的に極道として生きなければならないのだ。


当然拒否権はなく、男なら自動的に幹部に、女であれば幹部候補の男と無理やり結婚させられ駒として扱われる。


そんな時代遅れな価値観で西雲は安寧を保っていた。


それを壊したのが壱華の母親、幹奈だった。


結果的に望月の父親は婿入りではなく養子縁組をすることになり、息子の大希も望月を名乗るようになった。
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