スカーレットの悪女
神木凛太朗、神木会の会長の次男坊で、なぜか実莉が目をかけているガキ。


実莉がしょっちゅうこいつの話をするから、覚える気などないのに名前と顔の特徴を覚えてしまった。



「何の用だ」

「とぼけるなよ」



そいつは今にも倒れそうな顔色で俺たちの前に現れたと思うと、俺の言葉に消え入りそうな声で反論した。



「お前のせいで兄貴が死んだ……全部お前のせいだ」

「あ?お門違いもいいところだなクソガキ」



俺に楯ついたガキに対して颯馬が追い出そうと近づく。



「颯馬、いい」



俺はそれを仲裁して、ゆっくりとそいつに近づいた。
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