スカーレットの悪女
「何が俺のせいだって?」

「あんたが相川壱華をさっさと手放していれば、こんなことにはならなかった」



こんなこと、というのは家族を皆殺しにされたことだろう。


こいつの兄の神木優人は計画に失敗した。


相川実莉を殺せないどころか、誰の命も奪えなかった。


結果、龍の逆鱗に触れ、神木の組長とその妻、つまり凛太朗の両親は殺された。


凛太朗は荒瀬の庇護下にあるため無事だったが、家族全員が死亡するという最悪の結末を迎えた。


極山のすることはむごたらしく救いがない。


13のガキが抱えるにはあまりにも残酷な現実だった。
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