スカーレットの悪女
「……眠れない」
夢見が悪くて寝付けなくなってしまったから、私は部屋の外に出た。
昨日は寝る時まで監視されてたけど、今日から監視の目がなくなったから少し気が晴れた。
だけどスマホは没収されたままだし、寝室は壱華と別の部屋を用意されたから一緒にいられない。
私が壱華に脱走するようそそのかすと思っているのだろうか。そんな気力ないのに。
布団から出て、ふらふらと縁側に出た。
今日は風がなくてそこまで寒さが厳しくない。
ふと立ち止まって月を見上げると満月だった。
綺麗だと思う反面、勝手に涙があふれてきた。
「優人……」
「逃げる気か?」
優人の名を口にしたその時、背後から煙草の臭いと望月の声がしたかと思うと何かが覆いかぶさってきた。
夢見が悪くて寝付けなくなってしまったから、私は部屋の外に出た。
昨日は寝る時まで監視されてたけど、今日から監視の目がなくなったから少し気が晴れた。
だけどスマホは没収されたままだし、寝室は壱華と別の部屋を用意されたから一緒にいられない。
私が壱華に脱走するようそそのかすと思っているのだろうか。そんな気力ないのに。
布団から出て、ふらふらと縁側に出た。
今日は風がなくてそこまで寒さが厳しくない。
ふと立ち止まって月を見上げると満月だった。
綺麗だと思う反面、勝手に涙があふれてきた。
「優人……」
「逃げる気か?」
優人の名を口にしたその時、背後から煙草の臭いと望月の声がしたかと思うと何かが覆いかぶさってきた。