スカーレットの悪女

虎と子猫

昨夜はハーブティーのおかげか、自室に戻った後はよく眠れた。


夢にパパが出てきて懐かしさに少し泣いちゃったけど、いい目覚めだった。


晴天が気持ちよくて清々しい気分。


でも囚われの身だから何もできない。


私は顔を洗って着替えた後、やっと用意してくれたメイク道具を使ってメイクをしてみた。


望月は服は用意してくれたけど、乙女の必須アイテム、肝心のメイク道具は用意してくれなかったから赤星にお願いしていた。


手元にあるのは、部下が買ってきたらしいどこのブランドか分からないメイク道具一式セット。


使い勝手悪いけど、ないよりはマシだ。


昨日までメイクする気にもならなかったけど、久々にちゃんとメイクすると背筋が伸びてふさぎ込んでいた気持ちが軽減した。
< 484 / 821 >

この作品をシェア

pagetop